
こんにちは。薬膳漢方マイスターのおにぎりです!
共働きで忙しいご夫婦、育児で忙しいママ、一人暮らしの方から、
こんな声が聞こえます!!
『朝は少しでも長く寝ていたいから朝食作るのムリ』
『育児で毎日バタバタ、時間が取れない状況だから食事は簡単に』
『一人でごはん作るの面倒だからコンビニ弁当とかでいい』
時間がないとか面倒だとかで栄養補給がおろそかになってしまうと、
どこかでバテてしまいます。
なので、時間がない!面倒!この問題を解決できる「味噌玉」をご紹介。
冷凍で、作り置きができ、食べるときにはお湯を入れ温めるだけ。
自分で簡単に作れるインスタント味噌汁です。
簡単に!便利で!栄養がしっかりとれます!
コンテンツ
1:一杯の味噌汁効果はスゴイ

味噌は医者いらずと言われ、
栄養の宝庫で、スーパーフード!
味噌の主原料である大豆は、良質の植物性たんぱく質を多く含み「畑の肉」
とも呼ばれています。
薬膳としての味噌は、五味でいうところの「甘い」と「しょっぱい」。
「甘い」の働きは、胃の働きを調節したり、食欲を増進させます。
「しょっぱい」の働きは、体の中の硬くなったものを柔らかくします。
薬膳の五性は「温性」、五臓六腑は「脾」「胃」。
体や内臓を温め、巡りを良くしてくれる性質を持った食材で、消化吸収機能
を高め、水分や不要物を排出してくれるなど、すごい効果を発揮してくれます!
*五味=五つの味/「酸」「甘」「辛」「苦」「鹹/しょっぱい」
*五性=五つの性質/「熱」「温」「平」「涼」「寒」
*五臓六腑=臓器の働き/「肝」「心」「脾」「肺」「腎」
/「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦」
①抜群の栄養と効果
味噌の原料である大豆の成分はタンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素と、
様々なミネラルやビタミン類も含まれています。
そして発酵することで必須アミノ酸9種類やビタミンなどが多量に生成され
栄養価がさらに優れたものになります。
大豆たんぱく質のうち、約60%は水に溶け、約30%はアミノ酸となります。
このアミノ酸の中には、体内では生成できない生命維持に不可欠な9種類の
必須アミノ酸 が全て含まれています。
(バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、
トリプトファン、スレニオン、ヒスチジン)
タンパク質について詳しい記事もありますので、合わせてお読みください。

女性ホルモンに似た作用があり、ホルモンバランスを整えて、若々しさや美しさを
保つ効果や骨粗鬆症の予防につながります。
コレステロールの吸収を抑制するため、免疫力低下や動脈硬化予防に効果。
また、細胞を若々しく保つ効果もあります。
コレステロール値を低下させる効能があるので、高血圧や動脈硬化などの
生活習慣病予防に効果的。
また、脂質の代謝を促進したりする効果もあります。
血中コレステロールの上昇を抑制する効果があります。
また、シミの元になるメラニン合成を抑制するため、シミ予防や美白効果
も期待できます。
腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果があります
また、血糖値や血圧の上昇を抑えるのに役立ちます。
以上が主な6つの栄養素となります。
詳しく栄養素について知りたい方は、
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をご覧ください。

それでは、味噌汁で得られる効果をざっとご紹介します。
腸内環境を整える。
脂質の代謝促進。
自律神経のバランスを整える。
記憶力や認知力の向上。
免疫力を高める。
動脈硬化の予防。
生活習慣病の予防。
美肌効果。
皮膚や粘膜を再生効果。
老化対策。
更年期障害の予防。
血圧を上昇を抑える。
血糖値の上昇を抑える。
骨粗鬆症の予防。
コレステロールを減らす。
以上のように、たった一杯の味噌汁で多くの効果が期待できます。
でも、味噌汁は塩分が多いから・・・と心配する方が結構いらっしゃいます。
食事摂取基準2020によると、生活習慣病対策の食塩相当量の値は、
成人男性で約7.5g、成人女性で約6.5gです。
味噌汁のお椀1杯の塩分は約1.5g、一食一杯なら味噌汁の塩分量は心配する
ほどではないです。
一食一杯の塩分量より、得られる栄養の方が格段に大きいです。
それでも塩分量が気になる方は、カリウムを多く含んだ野菜
ほうれん草、いも、春菊、かぼちゃ、ごぼうはを具にしてください。
塩分の体内吸収を防いでくれます。
それでは続いて、味噌の種類についてご紹介します。
②味噌は大きく4種類
味噌は体にとってスーパーフードで、あらゆる効果が期待できますが、
そんな味噌にも種類があります。
麹の違いによって「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」「調合味噌」の4種類。
味噌の原料は大豆と塩で、そこにどんな麹を足すかによって違ってきます。
【米味噌】
大豆に米麹を加えて作った味噌。一般的に良く使われている味噌です。
【麦味噌】
大豆に麦麹を加えて作った味噌。
血糖値が上がるのを防いだり、血中のコレステロール値を下げてくれます。
【豆味噌】
大豆麹を原料に作られている味噌。
イソフラボンが豊富に含まれており、さまざまな健康効果が期待出来ます。
【調合味噌】
異なる2種類以上の味噌を合わせたものや、複数の麹を混合して醸造した味噌。
出来上がりの色によっても、「白味噌」、「淡色味噌」、「赤味噌」
の3種類に分けられます。
原料の種類、大豆を煮るか蒸すか、麹が多いか少ないかなど、さまざまな条件に
よって色が変わってきます。
- 白味噌=熟成する期間が短く塩分量も少なめ。
- 赤味噌=熟成する期間が長く濃厚で辛口の味噌。栄養価が高いが塩分量も高め。
- 淡色味噌=甘みと辛みのバランスが良い味噌。一般的に良く使われている。
以上が、味噌の栄養と種類についてでした。
どの味噌を使って味噌汁を作るかは、色々試して自分の口にあった味噌を
お選びください。
私は2種類の味噌を体調によって変えています。
通常は米の淡色味噌のオーソドックスです。
疲れを感じた時は、麦の赤味噌。
極度な塩分取りすぎにならないようにカリウムが多い野菜を具にしています。
2:忙しいあなたに!味噌汁作り置き「味噌玉」
共働きのご夫婦も、育児中のお母さんも、一人暮らしの方も、
冷凍して作り置きができ、食べるときにはお湯を入れ温めるだけで
簡単に味噌汁が作れる「味噌玉」、オススメ!

「味噌玉」とは、
かつお節や顆粒だし、味噌、お好みの具材を混ぜ合わせて、
1人分ずつ丸めてラップで包み冷凍しておく手作りのインスタント味噌汁。
【味噌玉のメリット】
- 食べるときにお湯を注ぐだけ。
- 冷凍保存でいつもできたてのおいしさ。
- お弁当などと一緒に手軽に持ち運びできる。
- 自分好みにアレンジできる。
それでは、味噌玉の作り方をご紹介します。いたってシンプルで簡単です!
- 味噌:味噌玉1個につき大さじ1 (計 大さじ10)
- だし(だしパック又は顆粒):味噌玉1個につき小さじ1/2 (計 小さじ5)
- お好みの具材
- 具材を適度な大きさに切る。
- ボウルに具材、味噌、だしを入れて混ぜる。(だしパックは、中のだしを取り出す)
- 1人分ずつラップにのせて丸めてつつみ、空気が入らないように輪ゴムなどで結ぶ。
- 冷凍庫に入れて保存。
冷蔵では日持ちは約1週間ほどですが、冷凍なら約1ヵ月ほど保存可能。
基本的に冷蔵しても固まらないので、冷蔵保存が日持ちが長いのでオススメ。
味噌玉は簡単に作れるので、忙しいけれど栄養をちゃんと考えている方に
ピッタリのインスタント味噌汁です。
次は、味噌玉にオススメとNGの具材を、薬膳の考えをもとにご紹介します。
3: 味噌玉、オススメとNGの具材はこれ!
ここでは、薬膳の考えも交えて、オススメの具材とNGの具材をご紹介。
体調に合わせた食べ合わせもご紹介します。
- 乾燥わかめ=免疫力を活性化
- 焼海苔=生活習慣病予防
- 乾燥ひじき=貧血予防
- 白菜=胃腸を整える
- 切り干し大根=整腸作用
- えのき=消化吸収を改善
- 生姜=血行改善
- みょうが=食欲増進
- 白ごま=便秘改善
- 梅干し=多汗症改善
その他、青のり、乾燥あおさ、とろろ昆布、桜えび(素干し)、油揚げ、
長ねぎ、小ねぎ、オクラ、大葉、乾燥麸、高野豆腐、なめたけもオススメ。
具材によって効果の特徴がありますので、色々な具材で味噌玉を作っておき、
体調に合わせて使っていくのも味噌玉のいいところです。
そして、具材を何種類も合わせる場合もよくあります。
好きな具材を合わせるのもいいのですが、薬膳の「相生相剋」の考えを
取り入れて具材を合わせるのも効果的です。

難しそうですが、そんなことはありません。
ポイントの部分だけ簡単に説明いたします。
薬膳では
食物を五味(五つの味)に分類し、それぞれ五臓六腑(臓器の働き)に働きかけます。
五味は五臓六腑の臓器を活発に機能させる働き「相生」の関係と、一味を極端に
とりすぎるとある特定の臓器にはマイナスに作用する「相剋」の関係があります。
下記の図が「相生相剋」の関係です。

この「相生相剋」の関係を使って具材を合わせることにより、
臓器のトラブルを未然に防いだり、健康的にバランスを保つことができます。
なんだか難しくて面倒臭いと感じてしまいますが、いたってシンプルな考え方。
二種類の具材(二味)、三種類の具材(三味)例を書きますので、
「相生相剋」図を見ながら読んでください。
苦味の具材を取りすぎると「相剋」にあたる辛味の臓器「肺」「大腸」の働きを
抑えてしまうため、これを補う辛味の具材を組み合わせてバランスをとる。
苦味の具材+辛味の具材=「相剋」の関係の具材を食べ合わせるということです。
上記の二味の組み合わせに、辛味の「相生」関係の鹹味の具材を組み合わせて
バランスをとる。
鹹味の「相剋」は苦味なので、「相生相剋」関係が整うことになります。
苦味具材+辛味具材+鹹味具材+(苦味具材)=「相生相剋」の関係の具材を
食べ合わせる。
三味は分かりずらいかもしれませんので、まずは二味をおさえながら
味噌玉を作ってください。
今回書いてある具材の五味を列記しておきます。
【酸】梅干し
【甘】えのき・白ごま・乾燥あおさ・なめたけ・高野豆腐・油揚げ・乾燥麸
青のり・桜えび
【辛】切り干し・大根・生姜・みょうが・長ねぎ・小ねぎ・大葉
【苦】オクラ
【鹹】乾燥わかめ・焼海苔鹹・乾燥ひじき・とろろ昆布
それでは、味噌玉に合わないNGの具材をご紹介します。
まずは豆腐。豆腐は冷凍したい場合は、食感が変わるので合わないです。
そして、にんじん、れんこん、ごぼう、大根などの根菜、
かぼちゃや、いも類。
味噌玉はお湯を注ぐだけなので、上記のような根菜類は、
火が通らないので、向いていません。
ただし、1工程増えるのですが、ゆでてしっかり冷ませば使えます。
以上が、NGの具材です。基本はほとんど使えるという事!
味噌玉つくりは結構面白いので、食育の基本ですが、ママはお子さんと一緒
にコロコロと味噌玉を作ると、お子さんの好き嫌いが減るかもしれません。
共働きのご夫婦は、色々な具材でチャレンジして、お互いに交換して、
味噌汁を飲むのも楽しいかも。
4:まとめ 簡単・便利・栄養がしっかりとれる味噌玉

味噌玉を作ることで時短と栄養、一挙両得です!
それでは、記事をまとめていきます。
味噌の栄養は、タンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素と
ミネラル、ビタミン類が含まれています。
そして発酵することで必須アミノ酸9種類やビタミンなどが多量に生成。
- タンパク質=生命維持に不可欠な9種類の必須アミノ酸 が全て含まれています。
- イソフラボン=若々しさや美しさを保つ効果や骨粗鬆症の予防につながります。
- レシチン=免疫力低下や動脈硬化予防、細胞を若々しく保つ効果があります。
- サポニン=高血圧や動脈硬化などの生活習慣病予防に効果的があります。
- リノール酸=シミ予防や美白効果があります。
- 食物繊維=腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。
⚫︎腸内環境を整える。 ⚫︎脂質の代謝促進。 ⚫︎自律神経のバランスを整える。
⚫︎記憶力や認知力の向上。 ⚫︎免疫力を高める。 ⚫︎動脈硬化の予防。
⚫︎生活習慣病の予防。 ⚫︎美肌効果。 ⚫︎皮膚や粘膜を再生効果。
⚫︎老化対策。 ⚫︎更年期障害の予防。 ⚫︎血圧を上昇を抑える。
⚫︎血糖値の上昇を抑える。 ⚫︎骨粗鬆症の予防。 ⚫︎コレステロールを減らす。
【米味噌】
大豆に米麹を加えて作った味噌。一般的に良く使われている味噌です。
【麦味噌】
大豆に麦麹を加えて作った味噌。
血糖値が上がるのを防いだり、血中のコレステロール値を下げてくれます。
【豆味噌】
大豆麹を原料に作られている味噌。
イソフラボンが豊富に含まれており、さまざまな健康効果が期待出来ます。
【調合味噌】
異なる2種類以上の味噌を合わせたものや、複数の麹を混合して醸造した味噌。
味噌玉とは、かつお節や顆粒だし、味噌、お好みの具材を混ぜ合わせて、
1人分ずつ丸めてラップで包み冷凍しておく手作りのインスタント味噌汁。
【材料(味噌玉10個分)】
- 味噌:味噌玉1個につき大さじ1 (計 大さじ10)
- だし(だしパック又は顆粒):味噌玉1個につき小さじ1/2 (計 小さじ5)
- お好みの具材
【作り方(味噌玉10個分)】
- 具材を適度な大きさに切る。
- ボウルに具材、味噌、だしを入れて混ぜる。だしパックは、中のだしを取り出す)
- 1人分ずつラップにのせて丸めるようにつつみ、輪ゴムなどで結ぶ。
- 冷凍庫に入れて保存。
冷蔵では日持ちは約1週間、冷凍なら約1ヵ月ほど保存可能。
- 乾燥わかめ=免疫力を活性化
- 焼海苔=生活習慣病予防
- 乾燥ひじき=貧血予防
- 白菜=胃腸を整える
- 切り干し大根=整腸作用
- えのき=消化吸収を改善
- 生姜=血行改善
- みょうが=食欲増進
- 白ごま=便秘改善
- 梅干し=多汗症改善
その他にも青のり、乾燥あおさ、とろろ昆布、桜えび(素干し)、油揚げ、長ねぎ、
小ねぎ、オクラ、大葉、乾燥麸、高野豆腐、なめたけなどもオススメ。
味噌は医者いらずと言われ、栄養の宝庫で、スーパーフード!
忙しい時ほど味噌玉で簡単に栄養をとりましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。